外岩デビューにならここ ポオッグ

ポオッグ

POOGと書いてポオッグと読みます。
優しいというか、何となく間抜けな響きの地名であるが、
岩場のグレードもそれに似合うように優しめなのが面白い。
あんまり役に立ちそうにない呪文の名前みたいだな。

ポオッグはこのサイトのエリアガイドでも紹介しているカンタバコと同じトレド市内にある。
多くの部分でカンタバコと共通するので未読の方はそちらを先に読んでもらうといいと思う。

行きかたとか拠点になる場所は同じなのでここでは省くことにする。
セブ市内からはおよそ1時間半ほど。
カンタバコより10分ほど余計に走ったところにある。

この岩場はカンタバコと2つで1つのセットで考えられることが多い。
同じ宿に泊まって、昨日はカンタバコだったから今日はポオッグにしようか。なんてのも可能だ。

実際、私なんかは岩場に車を走らせながらどっちに行くか決めることもある。
昨日ジムで追い込んだから今日はポオッグにしておこうか。みたいな感じだ。

多人数で乗り合いしてトレド方面に向かう途中で
車内で多数決でポオッグに決まってしまうこともある。
うーん。カンタバコにプロジェクトが待ってるのだが。

両岩場は車かバイクで10~15分ほどの距離なのでアプローチや移動の手間や
ギアを出したりしまったりの手間を考えなければ1日で両方で登ることも可能だろう。
ものぐさな私は一度バックパックの中身を広げちゃうと
帰るまで片付けるのが面倒なのでやったことないのだが
午前中にポオッグで登って午後はカンタバコで登ることはそれほど無理なくできると思う。

そうそう、カンタバコの時にも書いたけどポオッグというのは地域の名前で
正式名称はトレド市ポオッグとなる。
セブ県トレド市ポオッグ町みたいな感じが覚えやすいのでは。

余談を挟むがポオッグに行くなら途中でぜひ買っていきたいものがある。
カンタバコからポオッグに向かう途中に少し大きなルトパンという町を通るのだが、
この辺りのバス亭ではセブ南部のお菓子を路上販売している。

バスが止まると物売りがバスに乗り込んできて乗客にお菓子を販売するのだが、
これがけっこう珍しいお菓子なのだ。
おすすめは2つあってチッチャロンとアンパオ。
チッチャロンは豚の皮を揚げたもの。
アンパオはもち米を揚げたもの。
雷おこしを想像するとわかりやすいかも。

どちらもセブ市内でも買えるがこの辺りで買えるものは
本場のセブ南部のカルカル産なので味がまったく違う。
はっきり言ってコレステロールとカロリーの塊のようなお菓子で
体重を気にするクライマーには大敵だが文句なくうまい。
一袋数十ペソ程度なので小分けになっていて配りやすいのでお土産にもなる。
うちの子供たちも大好物でお土産で持ち帰ると猫まっしぐら状態になる。

ポオッグへのクラッグの入り口はちょっとわかりずらい。
初めての人がたどり着くのは結構大変だ。
何が大変かというと、目印になるような建物が無いのだ。

いちおう道の入り口に小さな雑貨屋があるのだが、
店の看板を兼ねたサインがちょくちょく変わるので説明できない。
ある時はコカ・コーラの看板だが、
またある時はマクドナルドの看板になってたりする。

それでもなんとか自力で行きたい人には別に行き方ガイドを書くのでそちらを参照してほしい。

しかしながらいったん道がわかれば
ポオッグはアクセス至便の岩場である。

駐車場はまったくないので路駐になるが、
こんなところに駐禁の取り締まりがくるわけないのでどこでもOKだ。
そしてアプローチはほぼ平坦な道を5分歩くだけ。
500メートルほど歩くだけだ。
放牧されている牛やらヤギやらを見ながら歩いているとあっという間に着いてしまう。
アップダウンもなく、険しい道でもないのでビーチサンダルでも余裕。
バイクなら登る岩から3メートルの距離まで走っていくことだって可能なのだ。

そうそう。入山料は10ペソなので払うのを忘れないように。
後払いもできるけどね。

この入山料を払うところ近辺では水やお菓子くらいは購入できるが
食料は見当たらないのでカンタバコか途中にあるルトパンで調達するのがいいだろう。
先に書いたチッチャロンを買えるとこだ。


さて肝心のクラッグだが、ほとんどが5.10から11ほどで
12が数本ある程度。13以上はない。
初心者や外岩デビューにはうってつけの岩場だ。

実際にロッククライミング体験。
みたいなイベントで使うことが多い。

クライミングシューズに足を通したことがない全くの初心者に
その場のノリでハーネスを履かせてトップロープで登らせたこともある。

ルートの数はおよそ40本ほど。
5.10台が約半分、4割が11で1割が12ってところ。
垂直壁から薄かぶりくらいの傾斜がほとんどだね。
ボルトを打っただけで試登待ちのルートも数本ある。

岩場の特徴としては黒ズミのような模様が多いこと。
遠めに見ると指が入りそうなポケットに見えるのだが、
登ってみると穴でも何でもないただの模様だったりする。
下からのオブザベーションが難しいので
オンサイト狙いならかなりグレードに余裕がないと困難である。
またこの黒ズミ模様が紛らわしいので手順を覚えるのにも苦労する。

実はこのポオッグの岩場は
最初にボルトを打たれたのはカンタバコよりも古かったりするのだが
なぜかその後は放置が続いてしまい、長らく日の目を見ない岩場だった。

2014年くらいに地元のクライマーが中心になって開拓を再開して
いまは発展を続ける岩場でもある。
さらに奥にはまだまだ岩資源があり今後が楽しみな岩場だ。

ポオッグの優れている点はアプローチの短さと難易度の低さの他にも
取りつき、下地が平坦なことがある。

日曜日には地元の人がよく散歩している。
公園のように子供たちが遊んでいる。
子供が裸足で岩にとりついている。

アプローチが短いから車からバーベキューセットを運んで
シートを広げてピクニックができる。
ポオッグに行く時はあまりハードなルートを求めずにリラックスモードがいいだろう。
地面が平らなのでシートに横たわっているとうっかり寝てしまうこともあるし。

ココナッツの実なんかも近くの民家で売ってるので割って飲んでも面白いはず。
果肉をすくって食べてもいいしね。

ポオッグの岩場はトポやガイドブックでは5つのエリアに分かれているが
全てのエリアは隣接していてるので移動は簡単この上ない。
真ん中あたりのエリアに荷物を広げたら
あとはどこのエリアで登ってもオーケーだ。
なんせ端から端まで200mほどしかない。
200メートルの間に40本ほどのルートがある感じだ。
つくづく初心者に優しい岩場なのである。

しかしながらいいことばかりではない。
便利な岩場だからこその問題点もある。

まずはトイレ問題。
近隣住民が公園に行く程度の距離にある岩場なのでトイレがない。
そりゃそうだ。
トイレに行きたくなったら歩いて数分の家に帰ればいいんだもの。

それと平坦で生い茂る木がないので雨に弱い。
急にスコールが降ってくると逃げ場がないのが弱点だ。
ポオッグ行くなら雨具は持ってたほうがいいですね。

同様に遮るものがないのでタイミングによって直射日光があたって暑い。
ローカルクライマーの中には簡易テントを張ったり
タープを設置する人もいる。
あるに越したことはないけど、まあそこまでは必要ないかな。

さて周辺状況。

宿泊施設はポオッグには皆無なので
カンタバコのグレンダハウスかスプリングパークが拠点になる。

少しお金をかけられる人は車で15分ほど足を延ばしたところのトレド市中心部に
DAYSホテルというエアコン完備、お湯のシャワーつきのホテルがあるのでそちらでもいいかも。

トレド市は隣の島ネグロスとをつなぐ小さな港町なので食事には困らない。
マクドナルドもジョリビーもある。
あ、ジョリビーっていうのはフィリピンで最も有名なハンバーガーチェーンで
マクドナルドよりもずっと大きいフィリピンのフランチャイズチェーンの巨人だ。
フィリピンはファーストフード業界でマクドナルドが後塵を拝している数少ない国なのだ。

脱線ついでにフィリピンのマクドナルドでは
ハンバーガーのほかにもフードメニューがいろいろとある。
ご当地マックは旅の楽しみの一つだが
セブに来たらぜひマクドナルドでハンバーガー以外も試してほしい。

以前、妻を初めて日本に連れて行った時のことだ。
買い物を済ませていたらランチタイムを逃し
午後2時くらいの中途半端な時間になってしまった。
朝食が遅かったのでそれほど空腹でなくマクドナルドでいいかということになった。

妻の注文はフライドチキンとライス。
ごめん。それ、日本のマックには無いんだわ。

じゃあスパゲティ。
ごめん。それも日本のマックには無いんだよ。

なんなのそれ?それじゃあマクドナルドじゃないじゃない!?

そう言う妻が印象的だった。


話をクライミングに戻そう。
ルートはおよそ15メートルから長くても20メートル程度。
ポオッグに関しては50mロープでじゅうぶんだろう。
クイックドローも10本あれば事足りるルートがほとんどだ。

マルチピッチは無し。
1本だけ5.10と5.11をつないだルートがあるけれど、
シングルロープで間に合っちゃう高さだ。

そうそう。
開拓が遅かったせいもあるけどこの岩場はまだ若く
落石、浮石がけっこうある。
私もちょっとランナウトした先で掴んだホールドが根元から欠けて
10メートル近くフォールしたことがある。
幸い地面まではまだ距離があったが。

そんなわけでヘルメットはあってもいいかもしれない。
どちらかと言うとクライマーよりビレイヤーがヘルメットをかぶったほうがいいかもしれないね。

それとポオッグではブレーキアシスト機能付きのビレイデバイスの使用が推奨されている。
ペツルのグリグリとかだ。
理由はよくわからないが、とにかく開拓者がそう言っている。

なぜだろう?
今度聞いてみようと思いつつ数年が過ぎてしまっているな。

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Author:cebuclimbing
大野 直樹
トラベル・クライミング・サポーター
セブ島在住20年でセブ島をスミからスミまで歩く。
仕事と家庭ともにメインの言語はセブ語、文化風習にも明るい。
クライミング10年、フィリピンの岩事情を最もよく知る日本人。
また観光業のエキスパートとして旅行とクライミングの両方の側面から
最適なプランを提案できます。
ちなみに3児の父。

Contact: +63-917-814-6988

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