不思議な名前の岩場 カンタバコ

カンタバコ

缶煙草って当て字をしてる人が前にいましたね。

セブ島は縦に長細いえんどう豆みたいな形をしていて
中心市であるセブシティはそのちょうど真ん中の右側(東側ね)にある。

空港やビーチリゾートがあるマクタン島はサヤからとびだした豆のようにセブ本島と2本の橋でつながってます。

セブでのロッククライミングの中心になるカンタバコはセブシティから下へ(南)1時間くだったあたりにある。
正確な所在地はトレド市でカンタバコというのは地区の名前。
バランガイ・カンタバコと言って町の名前だと思えばいい。
わかりやすくするとセブ県トレド市カンタバコ町だと思ってもらえばわかりやすいだろうか?

余談だけどバランガイというのは行政区域のことで語源は船のことらしい。
昔は地区一帯を一つの船とみなしていたんだね。
群島国家のフィリピンらしい。
町長はバランガイキャプテンと呼ばれて、すなわち船長ですね。

セブシティからカンタバコへ行く道は大きく2つあって
セブを南北に縦断する幹線道路を南下し、ナガ市から山中を西海岸へ向かう道を通る方法と
セブ市から直接トレドへ向かう山中の細道を行く2通り。

山中細道はそのものずばり「細い道」という意味のマニピスという名称の通りで
道はトレドに至るまでずっとグネグネと蛇行し、
舗装されていない区間が長く道がガタガタでまったくスピードが出せない道だった。
おまけに土砂崩れが頻発する始末で雨が降るとすぐに通行止めになっていた。

南北縦断の幹線道路の方は地図上でみるとかなり遠回りなんだけど、
道幅も広いしそれほどカーブもきつくないので車に酔いやすい人でも安心。

私は幹線道路をずっと使っていたんだけれど、ここ数年でマニピスの道がだいぶ舗装が進み通りやすくなったことと
幹線道路のほうが日曜日ですら渋滞するようになってしまったので
最近はもっぱらマニピスを通ってカンタバコに向かっている。
もっとも雨の日は通らないけどね。

ちなみにどちらの道を通っても道中はかなり雄大な景色を楽しめる。
特にマニピスの方が渓谷の景観が美しいし、
人口森林などもあって道端で車を停めて記念写真を撮っている人も多い。

マニピス経由でカンタバコまでは
セブ市内の中心部やSMシティあたりから平日で1時間30分くらい。
日曜、祝日なら50分ほどで到着する。

ナガ経由幹線道路だと平日は2時間くらい、休みの日でも1時間半くらいかな。

なんとか自力で行きたいひとは別ページで行き方を紹介するからそちらを見てください。

カンタバコに到着したらまずはクライマーの定宿になっている
グレンダハウスへ向かおう。

ここは敷地内に小さなアパートがあって世界中から(大げさか?)来たクライマーがステイしている。
岩の状態とかアプローチへの行き方とか聞いてみるといいかも。当然英語になるけれどね。

ちなみにグレンダハウスは1人1泊150ペソで泊まれる。安いよね。
お湯のシャワーはないしトイレも共用だけれど清潔感は保たれているので
不快な思いはしないで済むだろう。

部屋はエアコンなしの扇風機のみだが、そこそこ標高のある山中なので夜は涼しい。
少なくとも暑くて眠れないということはないと思う。
私はいつも薄いパーカーを羽織って寝る。そうしないと朝方に体が冷えてしまうのだ。

ある程度きちんとした所に泊まりたいならグレンダハウスから歩いて5分のところに
スプリングパークという小さなホテルもある。
エアコン付きの部屋もあるしプールもあるので気になる人は先にこっちを見ておいてもいいかもしれない。


カンタバコ地域の歩いて行ける範囲にはスーパーやコンビニこそないけれど
雑貨屋や小さな食堂はいくつかあるので飲み水や簡単な食事を摂るのには苦労しないはず。
私はいつも到着したら食堂で朝食兼昼食を摂って、
パン屋か雑貨屋でバナナを買って岩場にもっていくことが多い。


アプローチはグレンダハウスから道を挟んですぐの小道。
100mも進むと小川あるので竹の橋を渡る。
近年トレド市では洪水対策で川の両岸にコンクリートの堤防を造っているのだが、
なぜか橋はなく竹が渡してあるだけ。
先に橋を架けたほうが良い気がするが。
そもそもに最深部でも膝くらいの小川なので高さ4mの堤防は過剰じゃないだろうか?

川を渡ったところにレジストレーションがあるのでログブックに名前と出身地を記録する。
利用料というか環境保護費用として入山料がひとり10ペソ。安いな。ほんとに。
この後は割と急こう配を登るんだけど、しっかりと舗装されたセメントの階段だし
時間的にも5分ほどなので厳しいわけではないし特に体力に自信がなくとも問題ないだろう。

カンタバコクラッグは大きく1~5のエリアに分かれていて
アプローチは最上部のエリア5につながっている。
エリア4、エリア3で登りたい人は壁沿いに降りていくことになる。

ルートはほぼ全てシングルピッチのスポートルートでロープは50mあれば足りるものがほとんどだけど、
一部25mを超えるルートもあるので60mにしておいたほうが無難だ。

大雑把に分類すると

エリア5は中上級者用。5.11から12が多く13も数本あり、14も1本だけある。
ちなみにこの5.14aは長らくフィリピン最難だったルートで
2014年に我らが平山ユージさんがセブの別のエリアに5.14cを拓くまでその座を維持していた。

エリア4は中級者向けかな。
ほとんどが5.11台だけれど11bと11aの間に急に13が出現したりするので
トポを読み間違えないように注意が必要だ。

エリア3は割と初心者向け。5.8から5.10が中心で11が数本ある程度。
木が陰っていている涼しいエリアなのでここでウォームアップとして登る人も多い。

エリア2はマルチピッチ。と言っても3ピッチのみだけどね。
5.9程度のレベルなのでピクニック気分で挑戦してみてもいいかもしれない。
上までいくとさすがに眺望はいいよ。

エリア1は将来整備して登れるようにする予定。
今のところは自然に還っている。っていうかジャングルのまま。

それぞれのエリアとルート開設は別ページにあるのでそちらをご覧いただきたい。

ルートの数は全部で70くらい。
ほとんどのルートで8~10本のクイックドローがあれば事足りるけど
念のため15本あれば安心だね。


あと何かあったかな?

そうそう。トイレ。
簡易トイレは岩場の近くにもあるけど、大の方は山に入る前に済ませておいたほうがいいですね。

注意事項としては飲料水は多めに準備がいいでしょう。
水を買いに道路まで降りてもいいけど。面倒だしね。

エリア4を除いてはわりと取り付きは平らなので地面に敷くマットがあれば便利かも。
虫よけのクリームとかあると便利ですよ。

あと、当たり前のことだけどゴミは持ち帰りで。
残念ながらフィリピンは環境意識の低い国なのでごみのポイ捨てが無くならないのだが
悪い習慣をまねる必要はないものね。

いぜんにどこかで読んだけど世界中の海に浮いている海洋ゴミの多くは
たった8つの国が原因らしくフィリピンもそれに入っているそうだ。


カンタバコは10年以上通っている岩場だけど本当に綺麗な石灰岩の壁。
薄かぶりから水平くらいが中心でやりがいのあるルートが多い。
特に11台が充実しているのでこのレベルが登れるクライマーはバリエーションに飽きることはないだろう。
フィリピンを代表するナンバーワンの岩場と言っても過言ではないので
ぜひあなたにも訪れてほしいですね。

ではまた。

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プロフィール

cebuclimbing

Author:cebuclimbing
大野 直樹
トラベル・クライミング・サポーター
セブ島在住20年でセブ島をスミからスミまで歩く。
仕事と家庭ともにメインの言語はセブ語、文化風習にも明るい。
クライミング10年、フィリピンの岩事情を最もよく知る日本人。
また観光業のエキスパートとして旅行とクライミングの両方の側面から
最適なプランを提案できます。
ちなみに3児の父。

Contact: +63-917-814-6988

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